アルファロメオが開発を進める新型コンパクトクロスオーバーSUV、『トナーレ』に同ブランドの高性能版「Quadrifoglio」(クアドリフォリオ)が設定されない可能性が高いことがわかった。 トナーレは、2019年のジュネモーターショーでコンセプトモデルとして初公開された。『ステルヴィオ』の下に位置するコンパクトモデルであるとともに、同ブランド初のPHVモデルであることも注目されている。またキャビン内には、12.3インチのフルデジタルクラスタ、ダッシュボードのセンターには10.25インチのワイドタッチスクリーンを配置、アルファロメオ最先端のテクノロジーが搭載されたクロスオーバーSUVだ。 市販化されれば、メルセデスベンツ『GLA』をはじめ、BMW『X1』、アウディ『Q3』、ボルボ『XC40』などプレミアム・コンパクトSUVと市場で争うことになるが、世界的に人気のセグメントであり、販売面でも大きな期待が寄せられている。 またGLAには「AMG」、BMWには「Mスポーツ」、アウディには「RS」など高性能版が設定されており、トナーレにも同社自慢の「クアドリフォリオ」の設定が期待されていた。しかし、自動車サイト「AutoBlog」によると、トナーレは生産利益を第一に考えたエントリーモデルであり、スポーツ性を投入することはないだろうと予測している。 確かに、「Giorgio」(ジョルジオ)プラットフォームをベースとする「ステルヴィオ」や「ジュリア」と異なり、トナーレは、ジープ「レネゲード」や「コンパス」から「FCA Small Wide 4x4」アーキテクチャや、プラグインハイブリッド技術を流用、生産コストを大幅に削減しており、利益面で同ブランドの主力へ期待されていることがわかる。 パワートレインは、1.3リットル直列4気筒エンジン+電気モーターで、最高出力は240psを発揮、EVでの航続距離は31マイル(50km)、電気モーターの最高速度は130km/hと予想されている。しかし、ハイエンドモデルでは、最高出力330psを発揮する2.0リットル直列4気筒ターボチャージャー付きマイルドハイブリッドエンジンの搭載が噂されており、これでクアドリフォリオの設定を補えるという考えもあるのかも知れない。 市販型のワールドプレミアは、2021年に計画されているが、コロナウィルスの影響で遅れる可能性もありそうだ。
《Spyder7 編集部》
page top