電動化が加速する世界の自動車業界において、ベントレーは、フルエレクトリックモデルの開発に突入していないメーカーの1つだ。
一部市場では、SUV『ベンテイガ』にプラグインハイブリッドを設定しているが、ゼロエミッションモデルの発売は確定していない状況で、様々な憶測が流れている。
そんな中、Autocar誌はベントレー史上初となるフルエレクトリックモデルは、フォルクスワーゲンのエンジニアによって現在開発されていると見られる、特注のアーキテクチャに基づくハイライディングセダンになる可能性があるとレポートしている。おそらく、先進EV開発のための「アルテミス」プロジェクト(VWの次世代オペレーティングシステム「VW.OS」の全機能を搭載)のプラットフォームを採用することを指しているのだろう。
ベントレーのボス、エイドリアン・ホールマン氏は、「より多くの女性にアピールし、現在とは大きく異る未来の都市環境に関連性を高め、20年前とは異なる現代の贅沢な価値観にアピールしたいと考えています。時代は今後10年から15年で再び変化するでしょう」とAutocarへのインタビューに答えており、EV開発に本格的に参入している現状を示唆している。
同社では、他メーカーが行っているものとは異なり、2025年までにラインアップ全体を電化したいと考えているようで、2030年からはEVのみを販売する計画もあるようだ。他メーカーは、はるかに積極的なEVスケジュールを立てているが、ベントレーは今後4~5年は、高級自動車メーカーに十分なバッテリー技術の進歩が追いつかないと予想しているという。
2025年には、110kWhから120kWhのバッテリーが利用可能になると予測、400~500km(250~310マイル)の航続を可能にする大型モデルを開発するが、フルサイズSUVが燃焼エンジンと同等の性能を発揮するには、150kWh以上のバッテリーが必要と考えている。
ベントレーにとって、今後5年間が未来を決める大事な開発時間となることは間違いなさそうだ。
《Spyder7 編集部》
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