BMWは2030年までマニュアルトランスミッションを存続させることが濃厚であることがわかった。
同社は10月15日、高性能2ドアスポーツ『M2』新型を発表、市場に出回っている数少ない高性能車の1つであり、オプションで6速マニュアルトランスミッションが提供されたことにファンは熱狂していることだろう。
先日南アフリカのキャラミ・グランプリサーキットで開催された、BMW Mフェスティバルにて、「パフォーマンス部門内で電動パワートレインに切り替わった場合、マニュアルトランスミッションの将来はるのか」というメディアの質問に対し、Mのボスであるフランク・ヴァン・ミール氏は、「今後何十年もマニュアルが生き残ることはありません。しかし、M2、M3、M4などで提供しているMTは、2030年までは存続する予定です」と答えたという。
これには、さまざまな自動車メーカーに、マニュアルを保持するよう求めるオンラインの嘆願書がファンから届いている事情が影響しているようだ。販売担当副社長であるティモ・レッシュ氏は、エンジニアが「オートマチックの方が速いのに、なぜマニュアル トランスミッションが必要なのか」とマーケティング部門に尋ねた所、「ファンがそれを求めていた」と答えたという。しかし、BMWの幹部にペダルギアボックスの承認を求めるのは簡単なことではなかったようで、数年間時間を要したという。
フルエレクトリック化にともない、いずれ消滅するマニュアルギアだが、BMWはEVにおける新たな「駆け抜ける歓び」を模索しているに違いない。