ロールスロイスは、おそらくピックアップトラックを導入する可能性が最も低い自動車メーカーの1つだが、若きデザイナーのトラヴィス・ヤン氏がコンセプトモデルを提案した。
提供されたCGは、贅沢でダイナミックなプロポーションと、ロールスロイスのスタイリングを見事に融合、ウッドで覆われたリア・ベッドを組み合わせた、超高級ピックアップトラックが完成している。
『BRITANNIA』(ブリタニア)と名付けられたプロトタイプの全長は5,500mm(216.5インチ)で、スペクターよりわずかに長く、路上で圧倒的存在感を放つだろう。またポータルアクスルと大径ホイールのおかげで、その巨大な最低地上高は、SUVカリナンさえ圧倒する。
もっとも特徴的なのは、ヨットのように非常に長いボンネットだろう。このコンセプトはEVとして提案されており、フロントのこのスペースはすべて収納コンパートメントに使用でき、おそらくリアベッドよりも容量が大きくなる可能性が高い。
フロントエンドでは、グリルが覆われているが、照らされたパンテオングリルとスピリット・オブ・エクスタシーが保持されていることがわかる。またファントムスタイルのヘッドライトの下にある大きな開口部からは、サスペンションの一部が見えるほか、ルーフに取り付けられたLEDにより、より冒険的なスタイルが完成している。
側面では、箱型のホイールアーチがイルミネーテッド・サイドシルと繋がっており、前世紀のクラシックカーにインスパイアされている。2人乗りキャビンの後ろには、30億円を超える同ブランド「ボートテイル」のリアデッキを連想させ、高品質の木材で覆われたリアベッドを装備している。顕著なリアオーバーハングは、LEDテールライトと、突き出たテールゲートを備えた、典型的なロールスロイスのスタンスと言えるだろう。
冒頭で述べた通り、このピックアップが発売される可能性は極めて低いが、19歳のデザイン学生が、実行可能な何かを提案するのではなく、プロジェクトとして、未知のものを探求するという目的に役立つはずだ。