イタリアンのフィアットは、過去にインパクトを残した『600』と『ムルティプラ』を、電動クロスオーバーとして復活させる可能性があることがわかった。
フィアットはラテンアメリカで強い存在感を示しており、アルゴ、クロノス、パルスなどヨーロッパで販売されていないモデルが複数存在している。ガソリンエンジンを燃料とする前世代500はパンダとともに老朽化しており、ティーポはVWゴルフの安価な代替品として見られているが、新型モデルが投入されるかも知れない。
まず2023年に「600」を復活させることから、そのプロジェクトが動き出す。600は、フィアット最初のリアエンジンモデルとして1955年に発売、以降1969年あで製造された2ドアコンパクトモデルだ。600後継モデルでは、第2世代の「CMP」プラットフォームに乗り、ガソリン(プジョーのPuretech)とハイブリッドパワートレインを、ピュアEVセットアップと共に提供すると言われており、来年後半にはポーランドで生産に入るという。
一方3列6人乗りとして開発されたのが「ムルティプラ」で、1998年から2010年まで販売されていた。フロントウィンドウの下部とボンネット後端に段差を設け、ハイビーム用ヘッドランプがAピラーの根本付近に配置するクセの強いデザインは今でも記憶に残っている。
2024年には、低コストのCMPプラットフォームでEVとして販売される予定の次世代の大型パンダとともに『マルティプラ』も復活、両モデルともパンダより大型の電動クロスオーバーとなる。生まれ変わるムルティプラは2024年に廃止される可能性のある「500X」と「ティーポ」を間接的に置き換えると言われているのだ。
そして、最後に伝説的な名前がもう一つ帰ってくる。シトロエン「アミ」だ。こちらも2023年にも復活が期待できるという。