シトロエンCEOであるVincent Cobee(ヴィンセント・コビー)氏が、英「AutoExpress」のインタビューにて、EV時代におけるクロスオーバーSUVの行方に関して、独自の考えを語った。
世界中のいくつかの市場を除いて、SUVとクロスオーバーは現在、主要な自動車セグメントの1つだ。 好むと好まざるとにかかわらず、これらの最新のユーティリティは自動車メーカーに莫大な利益をもたらし、ある程度まではポルシェ「911」 やトヨタ「スープラ」のようなモデルがまだ存在することを可能にする利益を生み出していると言っていい。
しかし、コビー氏はエレクトリックモデルの新時代において、スポーツユーティリティビークルの時代は終わりを告げているという。クロスオーバーとSUVの現在の市場シェアを考えると、かなり過激に聞こえる発言だが、同氏は「SUVの性能は単純に空力性能が十分ではなく、EVになることでこれらの大型で合理化されてないモデルは絶滅するかもしれません。バッテリーEVはエアロダイナミクスが落ち、航続距離が大幅に短縮されます。またSUVは、ハッチバック、セダン、さらにはステーションワゴンよりもかなり重いことも原因となります。十分な航続距離を確保するためには、より大きなバッテリーを必要しますが、将来的には、バッテリーのサイズや車両重量の制限も出てくる可能性があり、大型モデルにとって行き場がなくなる可能性があるでしょう」と語っている。
現在世界的に、SUVより車高を下げ、エアロダイナミクスを向上させたハイライディングセダンモデルが増えてきているが、SUVに代わってEV時代を見据えた救世主となるのか、注目される。