VWは現在、フラッグシップ・クロスオーバーSUV『トゥアレグ』改良新型をテスト中だが、その最新プロトタイプをカメラが捉えた。
厳冬のスウェーデン山中で捉えた3台のプロトタイプは、ヘッドライト、グリル、バンパー、テールライトなど主要パーツの最終デザインをステッカーで隠している。だが最新情報によると、グリルバーがヘッドライトのバーと水平には並ばず、グリル自体がスリムで短くなるという。その下では、コーナーエアインテークがクロームテープで複製されており、ディテールは不明だ。
リアエンドでは、LEDテールライトのグラフィックが新設計されることが濃厚だが、プロトタイプは巧妙な偽装がほどこされており、最終デザインは明かされていない。
キャビン内では、12インチのデジタルインストルメントクラスターと15インチのインフォテインメントタッチスクリーンを備える「イノビジョンコックピット」がすでに採用されているため、改良新型では更新されたソフトウェアを取得、より高度なADASを搭載するだろう。
市販型では、VWグループのSUVと共通の「MLB Evo」プラットフォームを採用。改良新型でも、3.0リットルV6 TDIディーゼル、3.0リットルV6 TSIガソリン、プラグインハイブリッドV6 TSI、パフォーマンス重視の「R PHEV」などがキャリーオーバーされる見込みだ。またトルセンセンターディファレンシャルロックとトルクコンバータータイプの8速オートマチックギアボックスを備えた4Motion全輪駆動機能を保持する。ディーゼルに関しては、より厳しい環境規制のために特定の市場から外される可能性がある。
5人乗りレイアウトも変更はなさそうだが、同じプラットフォームを共有するアウディQ7と比べて大きな欠点の1つとなっており、VWがトゥアレグを北米に持ち込まないことを選択した理由の1つと言えるかもしれない。
初代トゥアレグは2002年、ポルシェ、アウディとの共同開発により誕生。第3世代となる現行型は、2018年に登場しており、これが初の大幅改良となるが、次世代型ではEV化が進み、これが最後のICE(内燃機関)搭載トゥアレグとなりそうだ。
トゥアレグ改良新型のワールドプレミアは、2023年内となるだろう。