ポルシェは、2022年11月のロサンゼルスモーターショーにて、主力『911』の新派生モデル『911ダカール』を発表したが、発表後としては初めて、プロトタイプが出現した。
911ダカールは、1984年の「パリ・ダカールラリー」において、ポルシェ初の総合優勝へのオマージュモデルだ。最低地上高は911より50mmアップ、ステアリングホイールのロータリーコントローラーを使用し、「ハイ レベル」モードを起動すれば、さらに30mm向上する仕組みとなっている。
これまで、1970年台のラリー参戦車に敬意を払った、派手なデカールが採用されたプロトタイプが公開されているが、今回豪雪のスカンジナビアに出現したのは、シルバーのシンプルな色合いで塗装されている。
パワートレインは、「911カレラGTS」と同様の3.0リットル水平対向6気筒ツインターボチャージャーエンジンで、最高出力は473ps、最大トルク570Nmを発揮、8速PDKトランスミッションと組み合される。また3.2秒で96km/hに達し、オフロードタイヤにより制限される時速240km/hが最高速度となる。
販売価格は米国で22万3,450ドル(約2千900万円)だが、オプションリストのボックスすべてにチェックを入れれば、27万ドル(約3,500万円)以上になる。
911ダカールが商業的な成功を収めた場合、ポルシェはサスペンションの高い、オフロード志向のさらなる非SUV(ハイライディングモデル)を投入する可能性が高いという。