アウディのハードコアセダン、『RS 6』のフルエレクトリックバージョンとなる『RS6 e-tron』市販型の最新プロトタイプを、カメラが初めて鮮明に捉えた。
前回の夕暮れ時から一転、晴天下で撮影したプロトタイプは渦巻きのカモフラージュラップをまとい、スタイリングディテールを隠しているが、興味深い点がいくつかみられる。
フロントエンドデザインは、ベースとなる「A6 e-tron」のノーズと一致している。下部にはバンパーに台形の開口部を配置、コーナーには縦基調のエアインテークが確認できる。ヘッドライトユニットは、丈夫にLEDストリップを備え、下部にメインライトが配置するスプリットライトだ。
側面では、ファストバック形状の流れるようなルーフラインが確認できるほか、リアフェンダー上部に充電ポートを装備している。またコンセプトのデジタルウィングミラーが、プロトタイプでは従来のミラーに置き換えられているが、生産モデルにカメラが搭載される可能性はあるという。足回りには、5本スポークのホイール、その奥には大きな赤いブレーキキャリパーが見える。
リアエンドは、バンパー下部に台形の開口部が見られるほか、スリムなLEDテールライトの一部が確認できるが、ボディ外側はカモフラージュで覆われ、最終デザインを隠している。
パワートレインは謎だが、「A6 e-tron」より高くなることは当然だ。A6 e-tron Avantコンセプトでは、最高出力470馬力ps、最大トルク800Nmを発揮、4.0秒未満で62マイル/h(100km/h)まで加速できると公表されていた。最新の噂では、RS6 e-tronではクワッドモーターを搭載し、最高出力810ps以上を発揮するという。実現すれば、『RS e-tron GT』やスーパーカーの『R8 V10』を上回るパフォーマンスとなり、これまでで最もパワフルなアウディとなるだろう。
市販型では、「Q6 e-tron」やポルシェ「マカンEV」と「PPE」(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)アーキテクチャを共有、標準のA6 e-tronは2023年末までに登場するとみられ、その1年後にアバントモデル、2024年内にRS6 e-tronがデビューすると予想される。